御書大好き!!

御書を拝読して感動したことなどを書きます。

池上兄弟への御書 まとめ 全1108頁 全1102頁

第21巻の講義録を読み終わりました。17編の池上兄弟への御書の講義があります。

弟の兵衛志と女房への御書や兄の宗仲や女房への御書が、三障四魔事のあと14編ありました。一番短いものは1行、3行のお返事もあります。

 

最近読んで感動したのは子供がいなかった宗長の嫁にあてたたった3行の御書ではありますが、胸に沁みました。

「本当のこととは思っていませんが、この女房たちのいうには、あなたが子供がいないので人生をきっぱり諦めていらっしゃると言っておりましたがそれは嘆かわしいことです。しかしながら、そんなことはないと思っていきなさい。(嘆くことはないぞ、御本尊を抱きしめて強く生きていきなさい!)」

「さりともとをぼしめし候へ」と書かれているところですが、通解は意訳で詳しく書かれていますが、嘆くんじゃないぞということでしょう。ちょっと私風にアレンジして通解しました。御書1108頁一つ目の御返事です。

 

兄弟同心御書 兵衛志殿御返事 1108頁

人は利己心にとらわれたときには団結できるものではない。兄弟が仲良くしなければ第三者の漁夫の利になるだけだということが書かれていました。

鷸(しぎ)と蚌(カラス貝・どぶがい)が争っているのを漁師が両方とも捕まえてしまったということから「鷸蚌(いっぽう)の相扼(あいひしぐ)」と言われています。

弟宗長の方が信心が頼りなかったので心配されてお返事が多くありますが、信心が強盛だった宗仲への御書は少ないけれど大事な法門が書かれています。大聖人が御入滅になり、御葬送のときにも四条金吾と宗仲が幡を持ってお供をされたそうです。

 

斯人行世間事 右衛門大夫殿御返事 1102頁  58歳御作

宗仲への8行の御書ですが、極めて重要な法門を示されています。

当今は末法の始の五百年に当りて候、かかる時刻に上行菩薩・御出現あつて南無妙法蓮華経の五字を日本国の一切衆生にさづけ給うべきよし経文分明なり、又流罪死罪に行わるべきよし明かなり、日蓮上行菩薩の御使にも似たり此の法門を弘むる故に、神力品に云く「日月の光明の能く諸の幽冥を除くが如く斯の人世間に行じて能く衆生の闇を滅す」等云云、此の経文に斯人行世間の五の文字の中の人の文字をば誰とか思し食す、上行菩薩の再誕の人なるべしと覚えたり、経に云く「我が滅度の後に於て応に斯の経を受持すべし是の人仏道に於て決定して疑有ること無けん」云云、貴辺も上行菩薩の化儀をたすくる人なるべし。

最後の「貴辺も上行菩薩の化儀をたすくる人なるべし」とありますが、池田先生が第3代会長になられたときに「化儀の広宣流布の一歩前進の指揮を取らせていただきます」と言われたことを思い出しました。

法体の広宣流布とは南無妙法蓮華経の題目を流布することであります。化儀の広宣流布は信心したものがあらゆる世界で活躍するということでしょう。個人が幸せになり、社会でも活躍することで住みよい社会をつくっていく。政治でも文化でも教育でも基本は生命尊厳であり、人類の幸福を目指して英知を尽くして限りなく向上していくことです。現代のように世界中のSGIが団結のお題目をあげて活躍する世界です。

 

大白蓮華2020年6月号から3回にわたって池上兄弟のことが、「日蓮門下の人間群像」に掲載されるようです。7月号を読んだところですが、弟の宗長の信心を心配されて励まされていることが書かれていました。