御書大好き!!

御書を拝読して感動したことなどを書きます。

高橋入道御返事 1458頁 

別名を「米穀御書」という。

断簡(書簡の一部分)であるため、いつ、だれに与えられたのか明らかではない御消息です。その内容から高橋兵衛入道への御消息であろうと推定されるためこの題号がつけられています。ただ、高橋入道は病気であり、断定はできません。建治・弘安年間の述作と思われます。

謗法の僧への供養を禁じて、法華経の行者に供養した場合には、その米は大慈悲の働きをすることを述べられ、「その国の仏法は貴辺にまかせたてまつり候ぞ」と深い信頼を寄せられています。

 

 

高橋殿御返事
 米穀も又又かくの如し、同じ米穀なれども謗法の者を養うのは仏種をたつ命をついで、弥弥(いよいよ=さらに)強盛の敵人となる。それともまた命をたすけて終に法華経を引き入るためであろうか。又法華の行者をやしなうは慈悲の中の大慈悲の米穀なるべし、一切衆生を利益することになるからである。故に仏舎利変じて米と成るとはこのことであろう。このような今時分に、人をこちらまでつ遣わされたことのうれしさは、言いようがないほどである。釈迦仏・地涌の菩薩・御身に入り替わっておられるのであろうか。
 其の国の仏法は貴辺にまかせたてまつり候ぞ、仏種は縁に従つて起る。この故に一乗を説くのである。又治部房・下野房(しもつけぼう)等が来たならば・急いで派遣するつもりである。松野殿にも会われたならば・くはしく語らいなさい。