「現代語訳 撰時抄」
昨日注文して今朝届いたので、早速読む事ができました。御書の撰時抄は漢字が多くて取っ付きにくいところがありますが、現代語訳はとてもわかりやすいです。
この本おすすめであります。
先生の講義とか載ってるものは、まだ発刊されていないようなので、私は池田先生の全集の講義編のなかに撰時抄を探して読みました。全体の講義ではなく、部分的に大事と思われるところの講義で、ほんの少ししかなかったですが、私には為になる話がありました。
特に記憶にあるのは、「天台大師はどちらかと言うと心性を重んじ、己心を観じて十法界を明察する観念観法の修行を軸に法理を展開しました。それに対し日蓮大聖人は、徹底して事実のうえの振る舞いを重視されたのであります」というところでした。また「相如是が第一の大事にて候へば、仏は世にいでさせ給う」のところのご指導のあとの方で「相如是が第一の大事」の相とは、たんなる姿形とは異なり、人間本然の生命のありようが、具体的な形として現れたもの。虚栄、虚飾によって作られた姿ではなく、わが奥底の一念の発露であります。
その意味で顔色や目の輝き、言葉遣いから一挙手一投足にいたるまで、一切の振る舞いはわれわれの信心の姿そのものであります。一念の奥底に歓喜の脈打っている人ならば、顔色も生きいきと輝き、日々の言々句々や振る舞いの中に、なんとも言えぬ薫風の漂うような雰囲気がかもし出されているものであります。逆に、いくら表面の威儀を飾り、口でうまいことを言おうとも、顔色が悪く言葉に張りもなく、感情に流されているといった状態であれば、なんの説得力ももちえないに違いない。特に、人間の顔ほど正直なものはありません。
以下は省略しますが、長い御書の撰時抄の中でも、先生はそういうところを取り上げてご指導されるのだなと思ったので、抜粋しました。
昔の講義の本も家になさそうなので、読み終わったら、感想とまとめなど書きたいと思っています。