御書大好き!!

御書を拝読して感動したことなどを書きます。

即身成仏法門 妙一女御返事 1255頁 59歳御作 弘安三年七月

御書の順番からいうとこの即身成仏法門という妙一女御返事が先にありました。1255頁の御書です。これも同じくらい長い御返事です。

妙一女とは妙一尼のことと思われるらしいです。

法華経の即身成仏の正義について主として伝教大師の釈を引かれて説明し、一方で真言宗でいう即身成仏の邪義を破折されています。特に弘法が引いた文証をあげて破され、さらに天台宗真言に堕落させた慈覚・智証の誤りを厳しく責めて、真言宗こそ大謗法でであると断じられています。最後に諸天善神を叱咤され、もしも大聖人の義が破られることがあれば命をとってもよい、との御確信を示されています。

 

(講義より)

伝教、弘法の正反対の即身成仏の義について、その是非を糾明することは、この二人がともに大聖であるが故にどちらにしてもわが身に大難がふりかかるであろうが、あえて正邪を決しよう、との御決意である。

 

真の仏弟子であるならばあくまでも第一に経文に依るべきである。しかしながら真言宗をはじめ多くの宗派は一応経文に依処しているように見えながら、本質は人師の言に依っているのである。

(御書本文:最後のところです。)

彼の三大師の御弟子等が法華経を誹謗するは偏に日月の御心を入れさせ給いて謗ぜさせ給うか、其の義なくして日蓮が・ひが事ならば日天もしめし彼等にもめしあはせ・其の理にまけてありとも其の心ひるがへらずば・天寿をも・めしとれかし。
 其の義はなくしてただ理不尽に彼等にさるの子を犬にあづけねづみの子を貓にたぶやうに・うちあづけて・さんざんにせめさせ給いて彼等を罰し給はぬ事・心へられず、日蓮は日月の御ためには・をそらくは大事の御かたきなり、教主釈尊の御前にて・かならず・うたへ申すべし、其の時うらみさせ給うなよ、日月にあらずとも地神も海神も・きかれよ日本の守護神も・きかるべし、あへて日蓮が曲意はなきなり、いそぎいそぎ御計らいあるべし、ちちせさせ給いて日蓮をうらみさせ給うなよ、南無妙法蓮華経・南無妙法蓮華経、恐恐。
 七月十四日 日 蓮 花押
 妙一女御返事

(同じところの現代文)

彼の三大師の御弟子達が法華経を誹謗するのは、ただただ日月が彼の身の内に入って誹謗させているのであろうか。もしそうではなく日蓮が間違っているのであれば、日天もこれを示し、彼等にも対決させその結果日蓮が負けたとしても、心を翻さないのであれば命をも取り上げてほしい。

けれどもそうではなくて、ただ理不尽に猿の子を犬に預けたり、ネズミの子を猫に与えるように、日蓮を彼らの手に与えて思う存分にいじめさせておいて、彼等を罰しないことは納得のいかないことである。日蓮は日月にとってはおそらく大変なかたきである。教主釈尊の御前で必ず、日月天の不心得を訴えるつもりである。その時になって日蓮を恨みなさるな。このことは日月でなくても地神も海神も聞いてください。日本の守護神も聞いてください。決して日蓮によこしまな心はないのである。急いでしかるべきお取り計らいがあるべきである。遅れをとってしまってから日蓮を恨みなさるな。南無妙法蓮華経、南無妙法蓮華経。恐恐。

 

感想:

[最後のところがすごいと思ったので載せました。妙一女宛にはなっていますが、内容がすごいので妙一女だけが読むような御消息文ではないような気がしますが、どうだったんでしょう。よほどすごい女の人だったのか。このお手紙のあと弘安三年十月五日に書かれたのが、別名が事理成仏抄の妙一女御返事です。この手紙の内容だけでは理解できたか心配されたのでしょうか。さらに詳しく書かれたのが事理成仏抄になりますね。]