御書大好き!!

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御義口伝 陀羅尼品 第三 全778頁 新1081頁

第三 「鬼子母神」の事


  御義口伝に云わく、「鬼」とは父をさし、「子」とは十羅刹女であり、「母」とは伽利帝母である。

逆次に次第する時(逆に下から解釈すると)、「神」とは九識にあたる。「母」とは八識(阿頼耶識)へ出ずる無明なり、「子」とは七識(末那識)・六識(眼・耳・鼻・舌・身・意)にあたる。「鬼」とは五識(意を除いた六識)をさす。

流転門(爾前経)の時は(鬼子母神は、人の子を食う)悪鬼であり、還滅門(法華経)においては法華経の行者を守護する善鬼である。

よって、十界互具・百界千如の一念三千を、(この品では)「鬼子母神」「十羅刹女」としてあらわしたのである。(巷間に流布している)三宝荒神とは、(実体は)十羅刹女のことである。いわゆる、(三宝荒神とは)飢渇神・貪欲神・障礙神のことである。

今、法華経の行者は、(貪瞋痴の)三毒を、即、(法身・般若・解説の)三徳と転ずるが故に、三宝荒神ではなくなるのである。荒神(荒乱の神)とは、法華不信の人に対して、そのような悪鬼の働きをするのであって、法華経の行者の前では守護の善神となるのである。