御書大好き!!

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御義口伝 化城喩品 第三諸母涕泣(しょもたいきゅう)の事 全733頁 新1022頁

第三諸母涕泣の事
御義口伝に云く諸母とは諸は十六人の母と云う事なり、実義には母とは元品の無明なり此の無明より起る惑障を諸母とも云うなり、流転の時は無明の母とつれて出で還滅の時は無明の母を殺すなり、無明の母とは念仏禅真言等の人人なり而随送之とは謗人を指すなり、然りと雖も終に法華経広宣流布顕れて天下一同に法華経の行者と成る可きなり「随至道場還欲親近」是なり。

 

説明:「その仏、未だ出家したまわざりし時に、十六の子あり、その第一をば名を智積(ちしゃく)という。諸子、各々種種の珍異玩好の具あり。父、阿耨多羅三藐三菩提を成ずることを得たもうと聞いて、皆所珍を捨てて仏所に往詣す。諸母、涕泣して、随いてこれを送る。その祖転輪聖王、一百の大臣、及び余の百千万億の人民と、皆ともに囲繞(いにょう)して、随いて道場に至り、ことごとく大通智勝如来に親近して、供養、恭敬、尊重、讃歎したてまつらんと欲す」のところです。

 

新版御書のところを現代語訳にしています。

第三 「諸母涕泣(諸母は涕泣す)」の事
  御義口伝に云わく、「諸母」とは、「諸」は十六人の母ということです。実義には、「母」とは、元品の無明なり。この無明より起こる惑障を「諸母」というのです。流転(九界)の時は無明の母とつれだっているのであり、還滅(仏界)の時は無明の母ー(迷い)を殺す(断つ)のです。無明の母とは、念仏・禅・真言等の人々である。「而随送之(しかして随ってこれを送る)」とは、謗人(謗法の人)を指すのです。

しかしながら、ついに法華経広宣流布が実現して、天下一同に法華経の行者と成るのである。「随至道場。還欲親近(随って道場に至る。還(かえ)って(大通智勝如来に)親近せんと欲す)」とあるのは、このことです。