御書大好き!!

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御義口伝 宝塔品二十箇の大事 第二十  新1036

第二十 「此経難持(この経は持ち難し)」の事

この言葉「此経難持」はこの品の第十四にも出てきましたね。

今回で宝塔品二十箇の大事はおしまいです。

 

  御義口伝に云わく、この経文にて三学(戒・定・慧)を俱(とも)に伝えるのである。「虚空不動戒(戒壇)・虚空不動定(本尊)・虚空不動慧(題目)の三学を俱に伝うるを、名づけて妙法というのである」と。

 

「戒」とは色法を意味し戒壇となる。「定」とは心法を意味し、本尊となる(この本尊をたもてばこの身が仏体であると定められるから)。「慧」とは、色心二法の振る舞いであるから題目である(題目を唱えれば三世の諸仏の智慧がその中におさまるから)。

 

「俱(俱に)」の字は、南無妙法蓮華経の一念三千なり。「伝(伝う)」とは、末法万年に伝えていくことをさしている。今、日蓮等の類い、南無妙法蓮華経と唱え奉り、権教は無得道、法華経は真実と修行する、折伏していく、これは「戒」である。「非を防ぎ悪を止む」の義である。(この御本尊を)持つところの行者、「決定無有疑(決定して疑いあることなけん)」の仏体と定める、これは「定」である。三世の諸仏の智慧を一返の題目に受持する、これは「慧」なり。

この三学は皮肉骨・三身・三諦・三軌・三智等なり。

 

<語句の説明>

 三智:一切智(一切の思想および経典に通達した二乗の智慧)・道種智(あらゆる道法により、衆生の生命に仏界を湧現させようとする菩薩の智慧)・一切種智(一切を見通していく透徹した仏智)