第五 「地皆六種震動。其中衆生○衆宝樹下(地は皆六種に震動す。その中の衆生○衆の宝樹の下)」の事
御義口伝に次のように仰せである。「地」とは、国土世間である。「其中衆生」とは、衆生世間である。「衆宝樹下」とは、五陰世間である。(この文に)一念三千分明である。
<講義>
国土世間とは、気候、風土の自然現象。
衆生世間とは、国際的論ずれば、国際的、世界的な民族関係、国家、社会の現象から家族問題にいたるまで、いわゆる社会現象をいう。五陰世間とは、生命現象。
一念三千とは、われらの一念が、生命現象も、社会現象、国土の自然現象も、動かし、決定していくとの、偉大なる哲理である。
邪智、謗法に毒された無明の一念は、個人にあっては、生命力を減退させ、福運を消滅し、地獄の苦悩に陥れる。社会は自然叛逆、他国侵逼の大混乱となり、天体も、気候、風土も、すべてリズムが崩れ、さまざまな災害をもたらす。
ゆえに邪智、謗法を捨て、正しい仏法に帰依することがリズム正しい気候、風土をもたらし、平和な社会、福運に満ちた人生を築く根本の大道である。これが立正安国の大哲学である。
(以下少しありますが、省きます。)