2024-09-01から1ヶ月間の記事一覧
第十八章 自行化他の力用の優劣を示す <本文> 自行と化他とは得失の力用である。玄義の一に云わく「薩婆(さるば)悉達(しった)の、祖王の弓をひき満ちたのを名づけて力といい、七つの鉄鼓(てっく)に中り、一つの鉄囲山(てっちせん)を貫き、地を通し…
第十七章 衆生に約し自己化他を明かす <本文> 所詮、己心と仏身と一なりと観ずれば、速やかに仏に成るのである。故に、弘決には、またこのように説かれている。「一切の諸仏、己心は仏心と異ならずと観じたもうに由るが故に、仏に成ることを得たもう」以上…
第十六章 妙法が末法に譲られたことを説く <本文> 安楽行品には、末法に入って近来の初心の凡夫が、法華経を修行して成仏すべきありさまを説き置かれている。 すなわち身安楽行・口安楽行・意安楽行の自行の三業も、誓願安楽の化他の行も、同じく「後の末…
第十五章 久遠本覚から一切経を施設 <本文> 釈迦如来、五百塵点劫の当初(そのかみ)、凡夫であったとき、我が身は地水火風空の五大であるとわかって即座に悟りを開かれたのである。後に衆生を化他するために世々番々に(幾世も幾世も繰り返し世に現れて)…
第十四章 衆生万法の深義を明かす <本文> 総じて一代の聖教は一人の法なので、我が身の本体をよくよく知るべきである。これを悟るのを仏といい、これに迷うのは衆生である。これは華厳経の文の意である。 妙楽大師の弘決の六に云わく「この身の中にすべて…
第十三章 一体三身の徳を示す <本文> 止観の九に云わく「譬えば、眠りの法が心を覆って、一念の中に無量世の事を夢みるようなものである」(中略)「寂滅真如に何の次位(仏道修行における位の順序)があるであろうか」(中略)「一切衆生が即ち大涅槃であ…
第十二章 夢・うつつの譬えで無明即法性を明かす <本文> 夫(そ)れ以(おも)んみれば(=よく考えてみると)、夢の時の心を迷いに譬え、寤(うつつ)の時の心を悟りに譬える。これをもって一代聖教を悟ってみると、跡形も無き虚夢を見て心を苦しめ、汗水…
第十一章 十如是により生仏不二を明かす <本文> 法華経に云わく「如是相〈一切衆生の相好、本覚の応身如来〉・如是性〈一切衆生の心性、本覚の報身如来〉・如是体〈一切衆生の身体、本覚の法身如来〉」。この三如是より後の七如是出生して、合して十如是と…
第十章 仏の内証の悟りの相を明かす <本文> この極楽とは、十方法界の正報の有情と十方法界の依報の国土と和合して一体となったところをいうのであり、三身即一身の境界をさすのである。四土は不二であって法身の一仏の身に納まるのである。十界を身とする…
第九章 譬喩で爾前と法華の関係を明かす <本文> 「一切経(爾前経)の語は夢の中の言葉である」とは、譬えば扇と樹とのようなものである。「法華経の寤(うつつ)の心を顕す言葉」とは、譬えば月と風とのようなものである。 故に、本覚の寤の心の月輪の光…
第八章 自行の法について明かす <本文> 第二の自行の法とは、法華経八年間の説である。この経は寤の本心を説かれたものだ。ただ、衆生が夢の中の心地に思い慣れているので、夢の中の言語を借りて寤の本心を教えたのである。故に、言葉は夢の中の言語である…
おはようございます!今日は敬老の日だそうです。私も69歳ですから、敬ってくださいね~ ・・・って思ってたら長女と孫がお菓子を持って来てくれました。優しいね~ ところで、この三世諸仏総勘文教相廃立、題号からして覚えにくいし、難しそうじゃないです…
第七章 権教は浄土に無きことを示す <本文> この方便の教えは、ただ穢土にのみあって、総じて浄土にはないのである。法華経(方便品第二)には「十方の仏土の中には、ただ一乗の法のみあって、二乗の法もなく、また三乗の法もない。仏の方便の説を除くので…
第八章 本円戒受持の大功徳を明かす <本文> 何ということではないけれども、あなたに去る二月の比ころから大事の法門を教えてきました。最後は四月八日夜半、寅時(午前四時頃)に、妙法の本円戒をもって受職灌頂してさしあげた。 この受職を得た人は、ど…
第四章 経証ならびに邪師の名を挙げる <本文> 結局、その邪悪の師とは、今の世の法華誹謗の法師である。涅槃経には「菩薩は、悪象等に対しては心に恐れることはない。悪智識においては怖畏の心を生じなさい。悪象に殺されても三趣(地獄・餓鬼・畜生)に至…
最蓮房日浄に与えられた御書は今年になって数編ブログにアップしましたが、最蓮房御返事がまだだったようなので、友達が読み始めたということなので、総勘文抄の途中ではありますが、同時進行で、10章分急いで書くことにします。 実は昨日寝起きから2時間か…
第六章 有教無人の権を説く所以明かす <本文> (釈尊は)この前三教では仏になれないという証拠を説き置いて、末代の衆生に仏法の法理を智慧をもって領解させたのである。 九界の衆生は、一念の無明という眠りの中で、生死の夢に溺れて本覚の寤を忘れ、夢…
第五章 修行に約し爾前不成仏を明かす <本文> 故に、三蔵教を修行する【菩薩は】三僧祇・百大劫の修行を経て、ついに仏になろうと思えば、我が身より火を出だして、灰身入滅といって、灰となって消え失せるのである。通教を修行する【菩薩は】七阿僧祇・百…
第四章 経釈を引き権実の意義を証す <本文> この教相を、無量義経に「四十余年、未顕真実」と説かれている。 未顕真実の諸経は夢の中のことを書いた権教である。故に、妙楽大師の法華玄義釈籤には「【夢を見ている時とうつつの時は】心性は異なることはな…
三世諸仏総勘文教相廃立 弘安2年(ʼ79)10月 58歳 「講義第十巻上」が見つかりましたので、いよいよ総勘文抄をアップしたいと思います。また数回に分けて載せます。 本抄は弘安二年(1279年)十月、日蓮大聖人が聖寿58歳の時、身延において著されまし…
第十八章 仏法中怨を免れるため謗法破折 <本文> 問うていう。汝、僧の身でありながら、比丘の罪を暴くのは罪業(罪を犯す行為)ではないのか。 答えていう。涅槃経には「もし善比丘あって、法を壊る者を見て、置いて、呵責(かしゃく)し、駆遣(くけん)…
第十五章 災難対治の方法を示す <本文> 問うていう。どのようにして速やかにこの災難を止めるべきだろうか。 答えていう。速やかに謗法の者を対治すべきである。もしそうでなければ、数えきれないほどの祈請を行なっても、災難を止めることはできない。 第…
第十四章 謗法者の難にわない理由 <本文> 疑っていう。もしそうなら、どうして、選択集を信ずる謗法の者の中に、この難にあわない者がいるのか。 答えていう。業力(宿業がもたらす果報)は一定ではない。 順現業は、法華経に「この人は現世に白癩の病を得…
第十三章 法華等の行者の値難の理由 <本文> 疑っていう。もしそうであるなら、法華・真言等の諸大乗経を信ずる者は、どうしてこの難にあうのか。 答えていう。金光明経には「法をまげて無実の者にまで罪をきせるであろう」と説かれ、法華経には「不当にそ…
第十一章 仏法以前の災難の因を追究 <本文> 難詰していう。仏法が弘まる以前に、国において災難がすでにあった。どうして謗法の者の故といえるのか。 答えていう。仏法以前に五常(儒教の仁・義・礼・智・信)をもって国を治めるのは、遠く仏誓をもって国…
第九章 選択以前は五常破り災難起こす <本文> 疑っていう。国土において選択集を流布させたことによって災難起こるというならば、この書がなかった以前には国中において災難はなかったのか。 答えていう。当時もまた災難はあった。すなわち、(仁・義・礼…
第八章 選択集の一凶たる所以を明かす <本文> 問うていう。もしそうなら、この国において権教をもって人の心をとらえ、実教を滅ぼす者がいるのか、どうだ。 答えていう、そのとおりだ。 問うていう、その証拠はなんだ。 答えていう、法然上人が作った選択…
第七章 仏弟子が謗法を犯す証拠を示す <本文> 問うていう。その証拠はどうなんだ。 答えていう。法華経(勧持品十三)には「仏が方便として、衆生の機根に随って説かれた法とも知らずに、(法華経を弘める者に)悪口して顰蹙(ひんしゅく=顔をしかめて非…
突然ですが、昔、未来日記という番組があったんですね。来年70歳の私が若い時に見た番組だから、若い人はきっとわからんよね。ウッチャンナンチャンの番組だったな~。大好きで見てました。テーマソングがサザンオールスターズのTUNAMIとか福山雅治の桜坂と…
第五章 悪比丘は仏弟子の中から出来(しゅったい) <本文> 問うていう。諸の悪比丘等、国中に充満して破国・破仏戒等の因縁を説くことは、仏弟子の中に現れるのであろうか、外道の中に出てくるのであろうか。 答えていう。仁王経に云わく「(仏・法・僧の…