2024-08-01から1ヶ月間の記事一覧
第四章 悪比丘が破国の因と明かす <本文> 問うていう。国中の諸人(人々)が、諸大乗経において捨離の心を生じて供養する志を生じないということは、どのようなことから、起こるのか。 答えていう。仁王経に「諸の悪比丘は、多く名利(名誉や利益)を求め…
第三章 仏言が虚妄との疑問を出す <本文> 疑っていうには、今この国土に種々の災難が起こっているのを見聞すると、いわゆる、建長八年八月より正元二年二月に至るまで、大地震・非時の大風・大飢饉・大疫病等、種々の災難が連々として起こり今に絶えること…
第二章 五経から七文を挙げる <本文> 金光明経には次のように説かれている。「もし人(人王)がいて、その国土において、この経有りといえども、いまだかつて流布せず、捨離の心を生じて聴聞せんことを願わず、また供養・尊重・讃歎せず。四部の衆・持経の…
最近、大地震が西日本や関東をはじめ日本中で起こる中、南海トラフが早く起こるかもしれないという不安もあり、また、大型の台風が接近している中、災難対治抄ってぴったりの内容ではないかと思われたので、真っ新で置いていた講義の本を開いてみました。 本…
第7章 正しく広布の方軌を示す <本文> 日蓮この道理を覚知して既に二十一年になる。日ごとにお災いを受け、月ごとに難を蒙ってきた。この二、三年の間の事は、まさに死罪に及ぼうとするほどであった。今年今月、万が一も脱れ難き身命である。世の人、疑い…
第六章 御本仏の未来記を明かす <本文> 問うていう、仏の未来記については既にあなたのいうようにあなたに当てはまることがわかった。では、あなたの未来記はどうなのか。 答えていう、仏記に順じてこれを考えるに、既に後の五百歳の始めに相当たっている…
第五章 月氏・漢土に仏法無きを明かす <本文> 疑っていうには、如来の未来記は確かに、あなたに当てはまっている。ただし、五天竺ならびに漢土等にも法華経の行者がいるのではないか、どうだ。 答えていう、全世界の中に二つの太陽があるわけがない。一国…
第四章 日蓮大聖人は末法出現の御本仏なるを論じている <本文> 疑っていうには、何をもってこれを知ることができるのか、即ち、汝(日蓮)を末法の初めの法華経の行者と断定することを。 答えていう、法華経に云わく「いわんや滅度して後をや」。また云わ…
第三章 末法に本門の本尊を広宣流布すべきことを明かす <本文> 疑っていうには、正像の二時を末法と比較してみると、時と機(衆生の機根)は共に正像は特に勝れている。何故、その時機を捨てて、ひとえに末法を指すのであるか。 答えていう、仏意は測り難…
前に一度概略を載せましたが、今回は本文を現代文で載せていきます。 (日蓮大聖人御書講義第七巻を参考にしています。) 重複するかもしれませんが、背景と講義の序講から少しだけ追加しておきます。 本抄は文永10年5月11日、如説修行抄とほぼ同時期または…
当体義抄は昔少しだけ読んだ私にとって、なかなか難解な御書だったので、長いこと脇に置いてきました。今回ちゃんと勉強できてよかったです。 色々思うことあって、スピンオフとして書いてみました。よかったら読んでいただけるとうれしいです。 もっと、勉…
(039) 当体義抄送状 文永10年(ʼ73) 52歳 最蓮房 問う。「当体の蓮華とは理解し難い。故に譬喩を仮りてこれを顕す」というのは、経文に証拠が有るのか。 答う。経に云わく「世間の法に染まらないことは、蓮華の水に在るがごとしである。地よりして涌出す…
第十一章 迹化未弘の所以を示す <内容> 問答18:南岳・天台・伝教等は当体蓮華を証得するといえども内鑑冷然で妙法を流布しなかった。 <本文> 問う。南岳・天台・伝教等の大師、法華経に依って一乗円宗の教法を弘通されたといえども、いまだ南無妙法蓮…
第十章 末法の衆生の証得を明かす <内容> 問答17:末法今時に当体蓮華を証得したのは日蓮大聖人と門下のみである。 <本文> 問う。末法今時、誰人か当体蓮華を証得せるや。 答う。当世の体(今の世相)を見るとき、【正法を誹謗して】大阿鼻地獄の当体…
第9章 如来在世の証得を明かす <内容> 問答15:釈迦在世に当体の蓮華を証得したのは、本門寿量の教主のみである。 問答16:爾前の菩薩・迹門の円の菩薩は本門の当体蓮華を証得せず、ただ本門寿量の説顕れての後は、霊山一会の衆、皆ことごとく当体蓮華…
第八章 ⑧-1の続きです。 <本文> また天台、当体・譬喩合説する様を委細に釈された時、大集経の「我、今、仏の蓮華を敬礼する」という文と、法華論の今の文とを引証して、釈してこのように言われている。「もし大集経によるならば、修行の因果を蓮華とする…
第八章 当流の法門の意を明かす <内容>(この段は長いので二回に分けて載せますね。全体で12~14の問答の内容になります) 問答12:当流の法門の意は、二十八品の初めにある妙法蓮華経の題目が当体蓮華の証文である。 問答13:品々の題目の蓮華は…
第七章 結腸付属の法体を明かす <内容> 問答10:神力品の結要付属の文には深意があり、よき文証・現証である。 問答11:神力品の結要付属の文は、外用上行菩薩に本門の当体蓮華を付属したことを示す。 <本文> 問う。次上(つぎかみ)に引くところの…
第六章 迹の文を借りて本地の所証を示す <内容> 問答7:法華経においては当体蓮華は方便品に、譬喩蓮華は譬喩品、化城喩品に説かれている。 問答8:当体蓮華の文は方便品において諸法実相に約して一念三千を明かした文である。 問答9:当体蓮華の現証は…
第5章 如来の自証化他を明かす <内容> 問答6:五百塵点劫の当初に日蓮大聖人が当体蓮華を証得した。 講義に、この章が一番大事だと書かれています。 <本文> 問う。劫初からこれまでの間に、一体だれがこの当体蓮華を証得したのであろうか。 答う。釈尊…
第4章 本有無作の当体蓮華を明かす <内容> 問答5:当体蓮華とは因果俱時・不思議の一法を指し、譬喩蓮華とは華草の蓮華であり、これをもって当体蓮華を説明しているのである。 <本文> 問う。天台大師は(法華玄義の中で)妙法蓮華の当体・譬喩の二義を…
第三章 信受に約す <内容> 問答4:再往は権教を捨て、実教の法華経を信ずる人のみ当体蓮華である。所詮、日蓮大聖人の弟子のみが本門の当体蓮華と顕れるのである。 <本文> 問う。一切衆生皆ことごとく妙法蓮華経の当体ならば、iは我らがごとき愚癡・闇…
第二章 十界の事相の所以を釈す <内容> 問答3:九界の生命活動も妙法の当体の働きである。その故は法性の妙理に洗浄の二法、迷悟の二法があり、そのことごとくが法性真如の一理たる妙法蓮華経に帰するのである。 【無明も悟りもすべて一念三千の生命から…
この御書は長いので分けて載せることにします。 これが最初で、当体義抄の講義の第一章の範囲を①としました。 この御書は、大聖人が佐渡流罪中に書かれたもので、開目抄や観心本尊抄に並ぶ甚深の法門を説かれています。 対合衆の最蓮房はかつては天台の学匠…