2024-10-01から1ヶ月間の記事一覧
(講義第31巻って何?っていう人もいるかもしれませんね。昭和の本だからな~) 六郎恒長御消息、波木井三郎御返事などが第31巻の前半の御書なのですが、読むと念仏などの破折が多いようです。今の時代そんなことを勉強せんでもええかなと私は思いましたが、…
女房の御参詣こそ、ゆめともうつつとも、ありがたくうれしいことでした。心ざし(志)非常に真心がこもったものです。今の時期の御いもは、冬のたけのこのようです。まさに夏の雪に異ならないほど珍しいものです。 舂き麦一俵・芋一籠・笋二丸、いただきまし…
弘安3年(ʼ80)10月21日 59歳 刑部左衛門尉の妻 今月飛来の雁書に云わく(今月届いたお手紙には)「この十月三日は、亡くなった母の十三回忌に当たるので、銭二十貫文(御供養いたします)」等云々。 夫れ、外典三千余巻には忠孝の二字を骨とし、内典五千余…
建治・弘安期 松野殿夫妻 きごめ(生米)の俵一つ・瓜籠一つ・根芋、品々の物をいただきました。 楽徳という名の長者のもとに身を入れて、我が身も妻も子も、夜も昼も責め使われていた者が、余りに責められ、堪えきれずに、隠れて他国に行き、その国の大王に…
弘安2年(ʼ79)または同3年(ʼ80)の1月21日 58歳または59歳 松野尼 (日蓮は)日本国の人にはにくまれております。道を踏み分けて訪ねて来る人もないのに、(山中の不便な生活を)おもいやられての御心ざし、石の中の火のようだし、火の中の蓮のようである…
建治・弘安期 松野殿女房 白米一斗・芋一駄・梨子一籠・茗荷・はじかみ・枝大豆・わさびなど、色々いただきました。 濁れる水には月住まず、枯れたる木に鳥はいない。心なき女人の身には仏はお住みにならない。法華経を持つ女人は澄める水のようである。釈迦…
弘安2年(ʼ79)6月20日 58歳 松野殿女房 麦一箱・いえのいも一籠・うり一籠等、かたがたの物、六月三日に給び候いしを、今まで御返事申し候わざりしこと、恐れ入って候。 この身延の沢と申す処は、甲斐国の飯井野御牧の三箇郷の内、波木井郷の戌亥の隅にあた…
弘安2年(ʼ79)3月26日 58歳 松野殿後家尼 法華経第五の巻の安楽行品に云わく「文殊師利よ。この法華経は無量の国の中において、その名さえも聞くことができなかったのである」云々。 この文の心は、我ら衆生の三界六道に輪回してきたことをいえば、あるいは…
弘安元年(ʼ78)5月1日 57歳 妙法尼〈松野殿の縁者〉 日月が地に落ち、須弥山が崩れることがあっても、彼の女人、仏に成られることは疑いない。あらたのもしや、たのもしや。 干し飯一斗・古酒一筒・ちまき・あおざし(お菓子の一種)・たけのこ、方々の物、…
建治4年(ʼ78)2月13日 57歳 松野六郎左衛門 種々の物、送っていただき確かに頂戴しました。山中の住まいの事、思いやっていただき、雪の中ふみ分けて訪ねてくださった御志は、きっと法華経・十羅刹もお存知の事でありましょう。 さて、涅槃経には「人命のと…
先に本文そのままを載せてみました。そのあと通解をまとめて載せますね。 鎌倉時代の言葉は簡潔でかっこいいと思いませんか。私は好きですね~覚えやすいしね~候(そうろう)とか給え(たまえ)とか慣れてしまえば、そのままの御書でも理解できるようになれ…
「世界広布の翼を広げて 教学研鑽のための観心本尊鈔」やっと読み終えて、どうしたものかと考えておりました。 この前まで、このブログに観心本尊鈔の本文を現代の言葉にして載せていましたが、いい本が最近出ていますので、敢えて中断いたしました。 そこで…
建治2年(ʼ76) 55歳 松野六郎左衛門 昔、過去の古、珊提嵐国(さんだいらんこく)という国があった。その国に大王がいて、無諍念王(むじょうねんおう)といった。その王に千の王子がいた。また彼の王の第一の大臣を宝海梵志(ほうかいぼんじ)といった。そ…
どうしてもこの身は空しくに山野の土と成ってしまう。惜しんでもどうしようもない。惜しんでも惜しみ遂げることはできない。人はいくら長く生きたとしても百年を過ぎることはない。その間のことはただ一睡の夢である。受けがたい人身を得て、たまたま出家す…
さて、昔ひとりの人がいて雪山と申す山に住んでいた。その名を雪山童子という。わらびを採り、木の実を拾って命をつなぎ、鹿の皮で着物と作って肌をかくし、静かに仏道を行じていた。 この雪山童子が思っていたのは、「よくよく世間を観ずるに、生死無常の道…
このように法門を尋ねられることは、誠に後世を願われているからであろう。「よくこの法を聴く者は、ごく稀(まれ)にしか存在しない」といって、この経は正しき仏の使いが世に出なければ、仏の御本意のようには説き難いうえ、この経のいわれを問い尋ねて、…
建治2年(ʼ76)12月9日 55歳 松野六郎左衛門 <大要> 松野殿が題目の功徳の勝劣有無を質問したのに対して答えられた御消息です。(すごい、勇気ある質問した!ほんま、ええ質問です。初心の人には是非聞きたいってところやね。) まず、経釈を引用され、十…
松野殿御消息(一劫御書) 内容は、初めに法華経が一切経に勝れていることを述べて、その法華経を持つ者も同じく一切の諸人に勝れていることを明かされています。そして、仏法が日本に渡ってから七百年間の間、日蓮大聖人が建長五年に初めて南無妙法蓮華経と…
Amazonで観心本尊抄の現代語訳と世界広布の翼を広げてという教学研鑽のための本を買いました。私の持ってる講義が戸田先生の講義なので喜んだものの、文字が少し小さめでブログに書いてもなぁというお講義のときもあって、それなら、私が本文を現代語にして…
第六章 十界互具の文を引く <本文> 問う。法華経はどのような文で、天台の釈はどうなってるんだ。 答える。法華経第一の方便品に「衆生をして仏知見を開かしめんと欲す」とある。これは九界所具の仏界のことだ。寿量品には「このように我は成仏してから今…
第五章 観心の意義を示す <本文> 問うていう、(一念三千の法門の)出処(が摩訶止観の第五に説かれているということを)既にこれを聞く。観心の心(意義)はどうか。 答えていう、観心とは、我が己心を観じて十法界を見ることを観心というのである。譬え…
第四章 一念三千非情にわたるを明かす <本文> 問うて曰わく、百界千如と一念三千とはどう違うか。 答えて曰わく、百界千如は有情界に限り、一念三千は情・非情にわたる。 不審して云わく、非情に十如是がわたるならば、草木に心があって有情のごとく成仏す…
第三章 一念三千を結歎 <本文> 天台智者大師の弘法は三十年に及び、二十九年の間は玄義・文句等の諸義を説き、五時八教・百界千如を明かした。それまでの、前の五百余年の間の中国仏教界の諸非を責め、ならびにインドの論師さえいまだ述べなかった甚深の奥…
文永10年(ʼ73)4月25日 52歳 本朝沙門日蓮撰す。 第一章 一念三千の出所を示す <本文> 摩訶止観第五に云わく〈世間と如是と一なり。開合の異なり〉 「夫れ、一心に十法界を具す。一法界にまた十法界を具すれば、百法界なり。一界に三十種の世間を具すれば…
第二十一章 一大事因縁を説いて勧戒 <本文>あ 三世の諸仏は、これを「一大事因縁」と考えられて、世間に出現されたのである。「一」とは、中道であり、法華経である。「大」とは、空諦であり、華厳経である。「事」とは、仮諦であり、阿含経・方等経・般若…
第二十章 経の勝劣に迷う愚を戒(いまし)める <本文> 【一代聖教をわきまえるには、その】大綱となる三教をよくよく学まなければならない。頓教と漸教と円教が三教である。これ一代聖教の総の三諦である。 頓と漸との二つは四十二年の説である。円教の一…
第十九章 仏説に背く諸宗を破折 <本文> 四十二年の化他の経によって立てられたところの宗々は、華厳・真言・達磨・浄土・法相・三論・律宗・俱舎・成実等の諸宗である。これらは皆ことごとく法華経以前の八教の中の教で、皆、方便の教である。兼・但・対・…