南条七郎次郎女房に与えられた。5行ほどの短いお手紙です。全文の通解です:
米2俵をお送りただきました。たびたびの御志はお礼の申し上げようもありません。
水は寒さが積もれば氷となるし、雪は重なれば水精(水晶)となります。悪が積もれば地獄に堕ち、善行を積めば仏となります。女人は嫉妬が重なれば毒蛇となります。法華経供養の功徳が重なれば、竜女のあとを継いで成仏することは間違いありません。(身延までくるのに)山といい、河といい、馬といい、下男といい、なにかとご苦労の多いところに度々のお志申し述べようもありません。
(かねて)病気であった人が臨終正念であったとのこと、霊山浄土は絶対に疑いありません。
五月二十四日 日蓮花押
御返事