阿那律の故事や迦葉尊者の過去世の因縁を引いて、時光の供養の志をたたえ、この功徳が時光の身に帰ってくることを教えられている。
御書の通解:
今年は疫病や飢饉などで訪れて来る人も少ない。たとえ病にかからなくても飢えて死ぬことは疑いないと思っていたところに、あなたが送ってくださった麦は金よりも勝れ、宝珠よりもありがたいものである。
当時の大聖人が食べるものもなくて飢え死にしていたかもしれないという状況に言葉を失くしてしまいました。
阿那律、迦葉の過去世は、いずれも貧乏な中でも、真心で辟支仏に稗や麦飯を供養した功徳で長者として生まれたという話。迦葉の夫人は過去世に貧しい女人の身でありながらわずかの金を手に入れ、金色が欠けていた毘婆尸仏の像に箔として供養した功徳で金色に輝く肌に生まれたと説かれている。