結構短編の御書が多くてブログには、最後にまとめて感想を書こうと思いました。
末法要法御書から塩一駄御書まではすでに書きました。そのあとで一番長かった中陰書(上野殿母御前御返事)のことを書こうと思います。
上野殿母御前御返事(中陰書)1568頁
故南条七郎五郎の49日忌に当たり、種々のご供養を送ってきた上野殿母御前に宛てて書かれたお返事です。大聖人が59歳の時に身延で著わされました。
無量義経の「四十余年未顕真実」の文は、爾前経に執着する人々の心を打ち破って法華経に随順させる利剣となる。法華経までの一切経は塔を建てるまでの足場であって、塔が建ったあとは足場を崩すように、一切経も法華経を説くための方便であることを説かれています。
上野殿への御書全般に、亡くなられた人への思い、悲しみに寄り添う大聖人のやさしさ、先立った夫や息子と、霊鷲山できっとまた会えますよという未来への約束。
肉親を失った人への励ましとはこうあるべきものなんだ、と教えられる御書です。
短い御消息が多いですが、内容は濃いです。是非読んでほしいと思います。